FP投資家リーマンとさかの稼ぎ方改革

AFP×投資家×会社員×ブロガー×AIエンジニア | 副業・資産運用初心者の味方 | 2015年から資産運用開始→2020年1月不動産含む5,700万円の総資産を運用中 | #世直しFPの会 を運営 | 日本株投資&米国・全世界・新興国株式インデックス投資信託積立中 | 東大出身 | @FPtosaka_bot

優良企業の貸借対照表を簡単に見極めるポイント ※NewsPicks掲載記事

 ※この記事は、NewsPicksに掲載されました

newspicks.com

 

       f:id:hosakunasubi:20170917214042p:plain

株式投資をする時、売上と利益は伸びているのか、割高なのか割安なのか、優良企業を見つけるために様々な数字をチェックしますよね。

けど、会社の財務諸表までチェックするのは億劫だなぁ・・・という方へ、投資するべき優良企業の貸借対照表を簡単に見極めるポイントを書きます。

 

貸借対照表はとってもシンプル

財務諸表とは、企業の財務状況や経営成績を利害関係者に報告するために作成する報告書のことです。

貸借対照表は財務諸表の1つであり、バランスシートとも呼びます。

 

貸借対照表に書かれていることは2つだけです。

  1. 企業がどのようにお金を調達したのか?(右側)
    ⇨借りたお金、株主からの出資金、企業の過去の利益の積み上げなど
  2. 調達したお金をどのように使ったのか?(左側)
    ⇨現金、有価証券、不動産、工場、ITシステムなど

f:id:hosakunasubi:20170917205739p:plain

貸借対照表の簡単な見方

f:id:hosakunasubi:20170917205829p:plain

貸借対照表の右側

流動負債と固定負債は、他人から借りたお金(=借金)なので、いつかは返さなくてはいけません。純資産は、株主からの出資金や、過去からの利益を積み上げたお金で、返さなくてもいいお金です。

 

貸借対照表の左側

企業は調達したお金を利益の出るモノに変換することで、利益を生み出します。設備投資やシステム投資がその例です。

流動資産は、現金化まで短時間でできる、受取手形や有価証券などの資産、

固定資産は、現金化まで長時間かかる、不動産や工場、システムなどの資産です。

 

貸借対照表で経営状況がわかる

貸借対照表を見ることで企業の経営状況をざっくりと把握することができ、投資するべき優良企業かそうでない不良企業かを簡単に見極めることができます。

 

投資をおすすめする優良企業の貸借対照表

◼︎流動資産>流動負債+固定負債

短時間で現金化できる資産が借金よりも多いため、返済に困りません。

資金繰りがうまくいっており、倒産の心配がない優良企業です。

f:id:hosakunasubi:20170917210840p:plain

◼︎流動資産>流動負債

短時間で現金化できる資産が、返済期限が短い借金よりも多いため、すぐに資金繰りで困りません。

資金繰りが比較的うまくいっており、倒産の心配があまりない優良企業です。

f:id:hosakunasubi:20170917211301p:plain

 

投資をおすすめしない不良企業の貸借対照表

◼︎流動資産<流動負債

短時間で現金化できる資産が、返済期限が短い借金よりも少ないため、資金繰りで困っています。

倒産の危険性が比較的高い、不良企業です。

f:id:hosakunasubi:20170917211851p:plain

 

◼︎純資産が左側にある

企業のお金である純資産が左側にあるため、債務超過に陥っています。

倒産の危険がとても高い、不良企業です。

※実際の貸借対照表は、純資産が左側にあることはなく、マイナス表示されます

f:id:hosakunasubi:20170917212304p:plain

 

優良企業の貸借対照表を見極める際の注意点

今が不良企業の貸借対照表でも、徐々に優良企業の貸借対照表に変化しているのであれば、将来の優良企業になる可能性があります。

反対に、今が優良企業の貸借対照表でも、徐々に不良企業の貸借対照表に変化しているのであれば、将来の不良企業になる可能性があります。

 

ある時点の貸借対照表だけで優良企業かどうかを判断せず、一定期間続けて貸借対照表を見て判断することをおすすめします。