投資家は"行動ファイナンス"を学ぶべきである
自分の思い込みや偏見から解放された客観的な評価を探しなさい
ウォーレン・バフェット
投資家に限らず、人は自分の思い込みや偏見によって行動する傾向にあります。
バフェット氏もおっしゃっているとおり、客観的な評価を探すことが大事ですが、投資家も人なのか、自分の思い込みや偏見によってしばしば非合理的な行動をしてしまうときがあります。
ウォール街のランダム・ウォーカーより
投資家がしばしば非合理的な行動をしてしまうことは、行動ファイナンスの研究によって明らかになってきています。
今回は、ウォール街のランダム・ウォーカーで紹介された4つの非合理的な行動をご紹介するので、自分の行動を振り返ってみてください。(私も振り返ります^^;;)
個人投資家は、以下の4つのパターンによってしばしば非合理的な行動をとることがわかっている。
— FPとさか (@FPtosaka) September 22, 2019
①自信過剰(Overconfidence)
②偏った判断(Biased judgment)
③群れの心理(Herd psychology)
④損失回避願望(loss aversion)
自信過剰(Overconfidence)
「自分は他の投資家よりも上手に運用ができている」と思い込みがちな傾向にあることを指します。
私も「平均よりは上の運用ができているだろう」と高を括っている節がある(笑)ため、定期的に自分を振り返るようにしています。
健全な自己否定が対策として重要です。
偏った判断(Biased judgment)
「自分は運用の成果をコントロールできている」と信じがちな傾向にあることを指します。
確かに株や投資信託の銘柄を選択して買っているのは投資家自身ですが、運用の成果を買っているわけではありません。
あくまで運用の成果は偶然の産物であり、コントロールできる範囲の外であると認識を改めなければ、偏った判断をしてしまい、損失を被ることになりかねないでしょう。
群れの心理(Herd psychology)
「みんなで赤信号を渡れば怖くない」という心理です。
投資に置き換えると、みんなが買っている銘柄や投資信託を買っておけば安心だ、と思う心理のことを指します。
もちろん運用がうまくいくこともありますが、全てにおいて運用がうまくいくことはありません。
初めは誰かの投資法を真似してもいいですが、自分なりの運用方法を少しずつ確立していくことが大事です。
損失回避願望(loss aversion)
「損失が決定している場合に、損失を避けられる可能性のある(リスクが高い)賭けを選ぶ」傾向のことを指します。
顕著に見られるのが、買った後に大きく値下がりした塩漬け株です。
再び株価が上昇することに賭けてしまい、損失株を持ち続けてしまいます。
投資のセオリー的には、損失株を売却し、新たに上昇する可能性のある株を購入した方がよいのですが、現実にはそうできる投資家は少ないようです。
これら4つの"行動ファイナンス"的観点をもとに、定期的に自身の投資行動を振り返ってみることをおすすめいたします。
私の場合は、自信過剰になりやすいので、気をつけたいと思います^^;;
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心理学である"行動ファイナンス"も学ぶ必要ですが、資産運用を成功させるステップも学ぶべきです。
ウォーレン・バフェット氏も"行動ファイナンス"を重要視し、徹底的に合理的な意思決定をするように努めています。