落合陽一著「日本再興戦略」を読んで、日本の未来にほんの少し期待を持てた話
「日本再興戦略」
筑波大学の学長補佐でありながら、デジタルネイチャー推進研究基盤の基盤長でもあり、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社代表取締役社長でもある、落合陽一さんの著書である。
先月読了したが、改めて感想を言葉にしてみた。
『日本再興戦略』読了
— Tosaka Naoya@稼ぎ方改革推進/FP取得中 (@TosakaNaoya) 2018年3月3日
・人間と機械の共存、デジタルネイチャー(計算機自然)の世界に共感
・5G、自動運転、AI、ロボティクスなどのテクノロジーと日本の人口減少は、うまく噛み合う
・機械でできる仕事をどんどん機械に置き換えれば、人口が減っても問題なし
・仕事ポートフォリオと投資が重要
私が書きたい感想は2つある。
①拝金主義が蔓延する日本
私は、落合陽一さんと同じ、日本のいき過ぎた拝金主義に危機感を抱いている。
★拝金主義については、こちらの記事を参照ください
学生時代は親の職業で比較し合い、高収入な親を持つ子は何か偉そうな感じがした。
社会人になると、今度は自分の職業で比較し合い、年収の高い奴は何か偉そうだ。
結婚相手を選ぶ時は、なにより先に「年収の高さ」をまず最初に聞く。
何かがおかしい。
お金は、モノやサービスの価値を可視化するツールに過ぎない。
お金を使うことによって得るものの価値はお金そのものの価値よりも高い。
お金を使って得るものの価値>>>>>>>>お金の価値
— Tosaka Naoya@稼ぎ方改革推進/FP取得中 (@TosakaNaoya) 2018年4月6日
お金を使って得るもの→家族や親友とのかけがえのない時間、自分のやりたいことに没頭する時間、困ってる誰かを助ける時間など
お金を使って自分が幸せな時間を過ごすことに価値がある
お金は時間を手に入れるための手段に過ぎず、貯めても価値はない
お金を最上のものとしてあがめる拝金主義を抜け出さない限り、日本に価値主義や評価経済といったパラダイムのシフトが起こることはない。
しかし、若者や子供の中には気付き始めている人が増えている。
お金以外に価値のあるものが確かにそこに存在しているということに。
この今までにない新しいパラダイムを日本に広げていく役割を持つのは、私たち若者なのかもしれない。
②日本のグランドデザインへの期待
人口減少と少子高齢化が加速する日本には大チャンスが訪れていると落合陽一さんは言っている。
その理由が「機械化による打ち壊し運動が起きないこと」「高齢化社会先進国ブランドによる輸出戦略」「少ない貴重な子供への教育投資額の増大」にあるとも言っている。
確かによく考えてみるとすべてがつながる。
働く人口が減少すれば、その分を補う人工知能やロボットが労働力になっても違和感はまったくない
人口知能ビジネスやロボットビジネスがどの国よりも先に普及すれば、その技術を次世代高齢化社会候補の国に輸出することができる。
ヨーロッパやアメリカでも高齢化社会の予兆をすでに見ることができるし、人口の多い中国やインドでさえも20年度には高齢化社会になることが予測でわかっている。
少なくなった子供たちに積極的な教育投資をして、人工知能やロボットに関するテクノロジー開発を担ってもらう。
大人たちも人生100年の生涯教育を通じて、自らをアップデートしていく。
そう考えると、日本の未来にほんの少し期待を持てた感じがする。
「どーせむり」と言う大人は無視。
自分が経験していないことを否定する人は、ただ自信がないだけだから。
まとめ
正直、閉塞感の漂う日本に私はあまり期待感を持っていなかったが、この本を読んで、日本の未来にほんの少し期待を持てた。
落合陽一さんの描く未来になるかどうかはわからないが、グランドデザインという未来を描くことで、悲観的な未来を期待の持てる未来に変えることができるのだと改めて思った。
他にも、名著を読んだ感想を書いているので、よろしければお読みください。