『影響力の武器』のレビュー:「あなたも影響力のしもべから主人になれる」
自然環境のなかで動物の行動を研究する動物行動学者は、さまざまな種の動物の行動がしばしば固定的で自動的なパターンとして生じることに気づいた。
これは固定的動作パターンと呼ばれるが、こうした行動の連鎖は、人間の自動的反応(カチッ・サー)と似ている点で注目される。
『影響力の武器』より
「カチッ」とボタンを押すと「サー」とテープが回るラジカセのような固定的な行動が人間にもある、ということを解説した本が『影響力の武器』です。
人の意思決定に影響を与える6つの武器
今回は、人に固定的な行動をうながす6つの武器について書いています。
▼人の意思決定を左右する6つの影響力の武器はこちら
— プロ複業家とさか@稼ぎ方改革 (@tosaka_prohuku) 2018年6月21日
返報性:与えられたら返したくなる
コミットメントと一貫性:宣言したからにはやりとげたい
社会的証明:みんながやってるからやろう
権威:偉い人の言うことだから間違いない
好意:好きな人が言ってるから信じる
希少性:希少だから価値がある
返報性
「何かをされたら何かをお返ししないと気が済まない」ことを指します。
例えば、誕生日プレゼントをもらったら、誕生日プレゼントを返さないといけない気がする、といった心理です。
コミットメントと一貫性
「宣言したり、何かに時間やお金をかけたりしたら、その行動を積極的にとるようになる」ことを指します。
例えば、女の子とのデートの演出を考えて、当日デート代を多めに支払ったら、その女の子のことを好きになったり、もっといっしょに過ごしたいと思うようになる、といった心理です。
社会的証明
「みんながやっているからそれが正解だと思い込む」ことを指します。
例えば、大半の人が結婚をしているから結婚をすることが正解だと思い込む、といった心理です。
権威
「偉い人が言っているのだから間違っているはずがないと思い込む」 ことを指します。
例えば、大学の教授が「投資は危険だ」と言っているから投資はしない方がいいのだと思い込む、といった心理です。
好意
「親しい人が言っているから信じる」ことを指します。
例えば、10年以上親しい関係にある友人から投資を勧められたら、勧められるがままに購入してしまう、といった心理です。
希少性
「わずかしかないものを欲しがる」ことを指します。
例えば、行きつけのケーキ屋さんで「季節限定のケーキ」をついつい買ってしまう、といった心理です。
影響力のしもべから主人になろう
影響力のしもべになってはいけません。相手の思うがままに自分が損することをしてしまう可能性があるからです。
できれば影響力の主人になりましょう。相手からの影響力を取っ払い、自分が影響力を発するようになることです。
そうすれば、ストレスなく人生を生きていけるのではないでしょうか。
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『金持ち父さん貧乏父さん』のレビュー記事です。『影響力の武器』を知ってから読むと、いちだんと理解が深まります。
世の中のたいはんの人が、「社会的証明」のしもべになっていることに気づくはずです。
10年後には、AIとロボットが今の人間の仕事を奪っているかもしれません。
その時は、影響力の武器がさらに価値を発揮することでしょう。