「量質転化の法則」:量の変化が質の変化をもたらし、質の変化が量の変化をもたらす
この世で情熱なしに達成された偉大なことなどない。
ヘーゲル
有名なドイツの哲学者ヘーゲルの言葉です。弁証法という考え方を編み出した人でもあります。哲学者らしい、真理を突いた言葉ですね。
今回は、そんなヘーゲルが編み出した法則の1つ「量質転化の法則」をご紹介します。
量質転化の法則とは
「量の変化が質の変化をもたらし、質の変化が量の変化をもたらす」という法則のことです。
【量質転化の法則】
— プロ複業家とさか@稼ぎ方改革 (@tosaka_prohuku) 2018年6月26日
習熟するプロセスは、①量をこなし続ける→②質が少しずつ良くなっていく、しかない。
量をこなすと自分がやりやすい方法、いわゆるコツが感覚的にわかるようになる。
コツがわかってくると質が少しずつ良くなっていき、習熟度が上がっていく。
量が質に転化されていく。
有名な2人の陶芸家の話
ある陶芸の師匠のもとに2人の弟子がいました。
Aさんは良い作品をつくるために、ひたすら作品を作り続けました。もちろんたくさんの失敗作もつくりました。
一方、Bさんは「どうすれば良い作品が作れるだろうか?」と考え続け、実際に作品をつくることはあまりしませんでした。
さて、どちらの陶芸家がより早く良い作品をつくり、先に師匠のもとを巣立っていったでしょうか?
結果は、ひたすら作品をつくり続けたAさんでした。
Aさんは、たくさんの失敗作から良い作品のつくり方を体で学び、どんどん知識とスキルを習得していったのです。
この話から得られる教訓は、
①多くの失敗を繰り返すことにより、失敗から多くのことを学び取れること
②失敗から学んだことを活かして改善を繰り返すことによって、最終的には質的な変化がもたらされること
です。
考えているだけではダメだ!行動しろ!
最初から考え続けたBさんは、高い質を追い求めるあまりに頭でっかちになってしまい、改善する機会を失ってしまったのです。
もちろんバカのひとつ覚えみたいに、何も考えずに行動し続けるだけでは意味がありません。質的な変化がもたらされることもないでしょう。
しかし、考えているだけではダメなのです。
実際に行動して量をこなすことによって、たくさんの失敗を経験し、失敗から学んだことを活かして改善を繰り返すことが、質的な変化をもたらします。
つまり、まずは量をこなすことが大切なのです。
まずは量をこなすことがゴール
しかし、世の中の多くの人は、質的な変化がもたらされるまで量をこなすことができません。
まずは量をこなすことをゴールに置いてはじめてみることが重要です。
量をこなした先にある質的な変化を1度経験すれば、量をこなすことに嫌な感じはしなくなります。
なにごとも行動してみてください。
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「勉強してから始める」と言う人ほど、いつまで経っても始めないものです。
投資に限りませんが、まず始めてから、行動しつつ勉強しましょう。
貯金こそ、量の変化が質の変化をもたらすものの代表例です。
100万円を貯金できる人は、1000万円でも1億円でも貯金できるようなマインドとスキルを手にいれた(=質的な変化)と言うことができます。