日本の貧困率は他国と比較してなぜ高いのか
元来貧乏ということは、自分の欲しがるものが持てないということであるから、たとえ貧乏していても満足することを知り、自分の力量を知って無理な望みを起こさず、何も欲しがらないでいる人は、すでに貧乏ではなく、富裕な人と同じである。
本多静六
たしかに、満足を知り、自らの力量を知り、欲しがることをやめれば、貧乏な人も富裕な人も同じ幸福を感じられるはずです。
しかし、現実世界はそんなにシンプルではありません。
貧乏であることが原因となり、夢をあきらめる人も多いのが現実でしょう。
日本の貧困率は他国と比較して高い水準にある
日本は経済大国と呼ばれて久しく、裕福な国として諸外国から認知されています。
一方で、経済格差も拡大しており、先進諸国と比較して貧困率が高い水準です。
6人に1人が貧困ラインを下回る収入しか得ていない、という現実に直面しています。
・日本の貧困率は15-16%
— FP投資家とさか@稼ぎ方改革 (@FPtosaka) 2018年11月5日
→6人に1人は貧困
(貧困ラインは等価可処分所得122万円)
※等価可処分所得は、収入から税金と社会保険料等を引いた可処分所得を世帯人数の平方根で割って算出する金額
・OECD平均は11.3%
→ヨーロッパや北米等の先進諸国と比べても高い水準https://t.co/b3R74WDJJ1
経済格差が拡がっている背景
経済格差が拡がっている背景は2つあります。
1つ目は、世代間連鎖が格差を固定化してしまっていることです。
簡潔にいえば、富める者の子はより富めるようになり、貧しき者の子はより貧しくなるようになる、ということです。
2つ目は、長年の経済停滞が格差を固定化してしまっていることです。
経済成長している時代は貧しき者も富める者になれる機会があふれていましたが、経済停滞している時代は貧しき者が富める者になれる機会が少なくなってしまいます。
格差の固定化を是正する仕組みが必要
このような状況で、貧困率の上昇を食い止めるためには、格差の固定化を是正する仕組みが必要になります。
例えば、誰もがお金の知識を身につけられるようになり、貧しき者の子でも富める子になれるような環境を整えることです。
そうすることで、固定化された経済格差が流動的になり、貧しき者の子でも富める子になれ、富める者の子も貧しき者の子になりにくい状況を創り出すことができます。
さまざまな社会問題の根っこにある原因は「貧困」だと確信しているので、その撲滅に向けて活動をしていきたいと思います。
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私が大学で学んだ健康科学における「予防医学」を「貧困予防」に応用すれば、新しい何かができあがる気がしています。
貧困率が上昇している日本の現状には危機感を抱かざるを得ません。